Image Materializes◆お金に対する認識を変える

この記事は約20分で読めます。

イメージは物質化する◆お金に対する認識を変える

その理由は、二つしかありません。一つは、実は成功を心から願っているわけではないということ。つまり、真剣に成功したいと思っていないからです。二つ目の理由は、本に書いてある内容が、真の意味で腑に落ちていないからです。

序章

自分の望みをすべて実現する力が、実はすでにあなたには備わっている

人は誰もが本来豊かな存在です。ただ、多くの人が一時的にお金が少々足りない状態にあるというだけのこと。

本書の目的は、現在のあなたの状態と、あなたが望む状態との橋渡しをすることです。本書に述べているステップをたどり、1から10までの法則を追っていくことで、「人生」という名のパズルを組み上げていくことができます。そして豊かな自分をイメージできるようになり、さらにはその状態を人生において実現していけるようになります。

人生はいわばルービックキューブのようなもの。必要なパーツと色は、実は最初から揃っています。ただ問題は、それらを正しく組み合わせる作業がわずらわしく、永遠に続くかのように思えてしまうことです。どんなにがんばっても、最後の一つ二つがどうしても揃ってくれないような気がしてしまうのです。

 

わたしが本書の中で別に目新しいことを言うつもりはありません。わたしはただ、すでに知られている考え方を、系統立てて明快に述べているだけにすぎません。しかしながら、本書に述べていることを実践すれば、必ずやあなたの望むことを実現することができます。

 

世界中で、毎日、何百万人もの人が宝くじを買い、自分のくじが当選することを夢見ています。彼らは、人生の真の喜びは、誰かから富がもたらされることではなく、自ら行動することで富を得ることであることを知らないようです。何の努力もなく手にした富によって、真の喜びを得ることはできないのです。

真理を語るとき、自分の望みをすべて実現する力が、実はすでにあなたには備わっているのだと気づきます。

 

本書は、あなたが「アラジンの魔法のランプ」を持っていることを証明してみせるものです。あなたがこれまで探し求めてきたものが、実はあなたのすぐ手元にあることを知るでしょう。

本書は、あなたの今の状態から、あなたが心から望む状態へと誘う計画書といっていいでしょう。しかもそのステップは、驚くほどシンプルなものです。

しかし、だからといって軽んじてはいけません。それぞれの法則を記した章には、非常に重要な価値ある人生の知恵がちりばめられています。それらは極めて効果のある知恵であり、わたし自身、過去四半世紀にわたって実践し試してきました。さらに、わたしのセミナーに参加してくださった何千人もの人々が試み、等しくずばらしい結果を出していることからもその効果は明らかです。

それがどんな望みであれ、あなたはそれを実現することができます。望んでいるもの、欲しいもの、すべてを手に入れることができます。

ただ一つ断っておきます。本書で述べる考えを正しく理解し、それを実践してください! 本書を熱心に読み、そこに書かれていることを暗記したとして、それでは望みはかないません。

大事なのは、本書の考えを正しく理解し、実践することです。それはあなた自身が試すことを意味します。

 

本書を読むにあたって、覚えておいてほしいことがあります。それは、あなたが人生において手に入れるのもは、物質的なものであれ、精神的なものであれ、能力ではなく、あなたの行動によって結果がもたらされるということです。

真実を知る者は、それを学ぶことを愛する
真実を愛する者は、それに寄り添って生きることを学ぶ

 

豊かさとは、

物を持っている状態ではなく

物事を惹きつける意識のことである

 

それは生き方、考え方であり

お金や物があれば豊かというわけではない

 

貧しさもまた生き方、考え方であり

お金や物がないから貧しいというわけではない

 

 エリック・バターワース 

お金を稼ぐ術と人生を豊かにする術は違う

✔世界最大の独立系鉄鋼会社の社長であったチャーチルズ・シュワブは、晩年五年間の借金生活の末に破産して依去。

✔北米最大のガス会社社長ハワード・ホプソンは精神に異常をきたしてしまう。

✔小麦投機の第一人者アーサー・カットンは破産して外国で客死。

✔ニューヨーク証券取引所社長リチャード・ホイットニーはシンシン刑務所へ収監。

✔米国政府閣僚のアルバート・フォールも刑務所へ収監。死期が迫ったことで恩赦を受ける。

✔ウォール街の空売り投機の第一人者ジェシー・リバーモアは自殺。

✔世界最大の独占企業のトップ、アイバー・クリューガー自殺。

✔国際決済銀行頭取のレオン・フレイザー自殺。

 

この八人の世界トップクラスの成功者たちは、お金を稼ぐ術に長けてはいましたが、真の意味での人生の豊かさを得る術を知らなかったのです。

経済的にとても裕福で幸せな人生を謳歌し、自ら築いた資産を社会の発展のために活用している人たちが大勢いるのです。彼らはとても健全で、バランスのとれた人生を送っています。

「お金」について正しい知識を持つとともに、お金を引き寄せる法則を学ぶことは誰にとっても非常に重要なことなのです。

 

しかし、お金を引き寄せる法則を理解している人は十人に一人もいません。それを知ってさえいれば、欲しいものは何でも手に入れることができるというのに、残念なことです。九五パーセントもの人が、「もっとお金があれば…」とただ嘆いているのが現状です。

あなたの身近にいる成功者や破産した人を思い浮かべることのないようにしてください。

それよりも、自分のことにフォーカスしてください。他人がどうであろうと、あなたには関係のないことです。重要なのは、あなた自身の経済状況を改善することなのですから。

 

《お金の原理1》お金の代わりになるものはない

あまりにも多くの人が、お金について誤解しています。

例えば、

「お金がすべてじゃないさ」

「お金はそれほど重要なものではない」

「お金なんて興味ないわ」

こういった意見を聞いたことがあるのではないでしょうか?

 

実際、こうして文明社会で生活している以上、お金が重要であるという事実から目を背けることはできないのです。お金と別物をを比較して、どっちが大事などと議論すること自体も無意味です。お金を使って生活を営む場において、お金の代わりになるものはありません。

 

《お金の原理2》お金はあなたの奴隷である

お金はあなたの奴隷である!あなたがお金の主人なのだということ。このことを決して忘れないでください。決してこの立場を逆転させることのないようにしなければなりません。知性にあふれていながら、お金の奴隷になってしまったことで不幸になった人が大勢います。

 

世の中には法則があります。真の経済的成功を収める法則は、人を愛し、そのためにお金を使うことです。しかしながら、誤ってお金を愛し、そのために人を使ってしまうと不幸な結末を迎えることになるのです。

「運」は経済的成功の要因の一つですが、それだけで成功できるなんてことは決してありません。お金は何らかの行動の結果であり、お金とはまさに稼ぐものなのです。何もせずに、ある日突然お金が天から降ってくるなんでことはありません。

「幸運」は経済的成功の一要因ではあるが、それは常に「努力」とセットになっているということを常に肝に銘じておいてください。

 

《お金の原理3》お金は使って、楽しんで、循環させるもの

金は天下の回りもの。お金は循環することでこそ価値を持ちます。お金をそのまま置いているだけでは、それは古新聞かビールの空き缶のように価値のないゴミ同然です。

それはただそこにあるだけで、何の役割も果たしておらず、誰も見向きもしません。

お金は使って、楽しんで循環させるものなのです。

 

ただし、お金を循環させることと、浪費することはまったく別であることを申し上げておきます。この二つの間には天と地ほどの違いがあるということを、くれぐれもお忘れなく。

 

《お金持ちになるテクニック1》望むだけのお金を、すでに手に入れている自分をイメージする

お金について原理を学んだところで、自分が望むだけのお金を引き寄せるシンプルなテクニックを紹介しましょう。

 

①自分が部屋で友達と座っているところをイメージします。

②その友達たちに、自分は大金持ちになる(あるいは少なくとも自分が望んでいる生き方をできるくらいに裕福になる)と宣言しているところをイメージしてください。

③そして、そのとき自分がどんな気持ちになっているかを想像します。

 

このとき、たいていの人はなんとなく違和感を感じると思います。自分が大金持ちだと友達に宣言することに、気恥ずかしくなって、冗談だと言って撤回していしまいたくなるかもしれません。

 

しかし、よく覚えておいてください。裕福な人は、お金の話をすることによって不愉快な感情を抱くことはありません。それはなぜでしょう? この問いに対して、「それはそうだろ。だってすでに大金を持っているのだから」と答えるかもしれません。しかし、そうではないのです。お金を持っているからお金について平然と構えていられるのではなく、お金に対して自然体でいられるからこそ裕福なのです。

 

裕福な人々がお金を持っている理由の一つは、「豊かさマインド」が心に育まれているからです。お金を自分に引き寄せたければ、この豊かさマインドを身につけることです。

豊かさマインドを身につける一番の方法は、望むだけのお金をすでに手に入れているよう自分をイメージすることです。

 

この方法が有効である理由は、人の潜在意識がイメージと現実の区別ができないからです。こうしたイメージを繰り返し行うことで、次第にお金と言う「概念」に対してのわだかまりが消え、その結果、あなたはお金を引き寄せられるようになります。

 

自分が裕福であり、裕福であることは気分のいいものだと潜在意識に納得させることができれば、潜在意識は自動的に、裕福であるという想像上の感覚が現実になる方法を探しはじめるのです。

 

《お金持ちになるテクニック2》直感を信じる

お金持ちになりたいのであれば、決してやってはいけないことがあります。それは、自分が望むだけのお金を手に入れられるだろうか? または、そのお金を失うことはないだろうか? と心配することです。

「不安は確実に訪れる」ーお金がないと心配したり、今あるお金を失うかもしれないと不安におびえながら暮らしたりしていると、それらが杞憂ではなくなります。お金に対する不安は、現実のものとなるのです。

 

お金の心配をすると、事態はより悪くなると理解しておいてください。「いざという時の備え」といった考えで、心配を正当化しようとしてもこの原理は不変です。

もし、あなたが収入を大幅にアップしたいのであれば、周囲の人の言葉に耳を傾けるのはやめ、代わりにあなたの「内なる声」に耳を傾けるようにするのです。周囲の意見といった外の世界ではなく、自分の内側にある感覚や直感を信じてみるのです。

自分が選択した人生で、十分なお金を手に入れていない人のほとんどは、他人の意見に左右されるタイプです。そういう人は、新聞やニュースで経済解説をしている人たちの話をそのまま鵜呑みにしてしまいます。

 

ナポレオン・ヒルが名著『思考は現実化する』の中でつぎのように述べています。

"意見"とは、この地上で最も安い商品である。人は誰でも山ほどの意見を持っている。受け入れてくれさえすれば、いくらでも放出する

これからは、自分の中の内なる声にのみ耳を傾けるのだと。それができれば、自分が経済的成功を手にすることは、たとえ時間はかかっても必ず実現するのです。

 

理解し実践しなければ、何も変わることはない

本書を読み進めていくうちに、あなたの中にある未開発の才能と潜在能力への認識が高まります。正しいステップを踏めば、あなたの本来の能力を活用することで、自分が望むことを実現していくことができます。

 

ただし、今一度断っておきますが、大量の本を読み、そこに書いてあることを丸暗記したとしても、それで成功できるというわけではありません。本書の考えを理解し、それを実践しなければ、何も変わることはないのです。

あなたの目標は、読んだことを理解し、実践することです。

 

速読してサッと読むよりも、じっくりと味読することを推奨するのは、わたしが二十年以上にわたって、成功者とそうでない人を丹念に分析してきた結果、あきらかになった結論であることをお伝えしておきます。

 

思考エネルギーの大海には、現在、過去、未来のあらゆる知識が存在している

人間は、意識していない物事について楽しむことはできない。このことについては、誰も異論はないでしょう。例えば、ライト兄弟が空を飛ぶことを考えるまで、わたしたちは飛行機での空の旅を楽しむことはありませんでした。わたしたちは飛行機での空の旅を楽しむことはありませんでした。トーマス・エジソンが動く写真(動画)を意識したからこそ、わたしたちは映画を楽しむことができます。アレクサンダー・グラハム・ベルが人間の声を電線で送ることを意識した結果、現在は誰もが電話の恩恵にあずかっています。

 

言うまでもなくこうした例は、枚挙にいとまがないほど存在します。

ここでわたしがお伝えしたいポイントは、これらの発明あるいはそれらの元となる知識は、元来存在していたものであるという点です。つまり場所、過去に発見されたり、これから後に発見されるであろうすべての知識は、あらゆる場所、あらゆる時代に普遍的に存在しています。しかし、誰かがさまざまな思考パターンを顕在化した意識の中で組み合わせ、アイデアとしてまとめ、それを認識することによってはじめて、わたしたちがそれらの恩恵を受けることになります。

 

わたしたちは思考エネルギーの大海に漂っているといっていいでしょう。そこには現在、過去、未来のあらゆる知識が存在しています。それと同時に、わたしたちの周りには豊かさがあふれています。実際、自然に目を向ければ、あらゆる場所に豊かさを認めることができるでしょう。自然界に失敗はなく、常に完全無欠です。過去にも未来にも、足りないものなどありません。足りないとすれば、それは人が勝手にそう認識しているだけのこと。

豊かさを享受したければ、まずはそれを意識して考えることです。言い換えれば、イメージや豊かさの認識の元となる思考エネルギーの流れに、心を解放するのです。

世の中には、どんなに一生懸命働いても、豊かになれずにいる善良で誠実な人が大勢います。人生とは苦労ばかりが多く、報われることの少ないものだと思うかもしれません。しかし、これから述べることを知れば、さまざまな気づきから、新たな思考パターンが生まれることでしょう。

 

顕在意識は常に思考することからはじまります。どのような状況にあろうとも、状況を改善して真に裕福になることを願うならば、今すぐに心の中で豊かさマインドを持つことです。本書を読み終えてからでも、この法則を読んだ後でもなく、今すぐにです! 明日からでもなければ、来週でも、来月でも、来年でもなく、今すぐ!

 

思考は、人が持つ機能の中でもっとも優れたものです。にもかかわらず、本当に「考えている」人は少ない。多くの人は、自分は「考えている」と思っていますが、実のところは、「記憶」と呼ぶ精神作用を働かせているにすぎないのです。心の中で、過去の出来事を繰り返しているようなものです。

 

今すぐ、頭を切り替えて新しい発想をしてみてください。そうすれば、あなたは新しい思考エネルギーで満たされます。

 

あなたの体は何兆個もの細胞でできており、その一つが思考の波動による影響を受けます。心をリラックスさせれば、体もすぐにリラックスしてくるし、逆に心配や恐れを抱けば、体は緊張してこわばってきます。あなたが潜在意識に、「わたしは裕福な成功者だ」という考えを抱いたその瞬間から、あなたの心と体は、お金持ちになるのに必要なあらゆるものを、磁石のように引き寄せはじめるのです。

 

こうした知識にはじめて触れる人は、こうした考えを突飛なもののように思うでしょうが、これは真実なのです。

あなたの精神レベルでの豊かさマインドが、物質世界に形を成して現れるのです。ケネディ家やブロンフマン家とといった、アメリカの裕福な家庭に生まれた子どもたちは、豊かさマインドを容易に身につけることができます。それは、生まれたときからそういう考えに触れ続けているからです。裕福さの中で(あるいは裕福になるための)条件づけをされているといっていいでしょう。

しかし、大多数の人々はそうした環境に生まれ育つことはなく、そうした考え方に触れる機会もありません。それゆえに、わたしたちは、つぎのことへの理解を深めておく必要があります。

 

①自分たちがどのように条件づけされてきたか?

②現在の状況は何によってもたらされているのか?

③自分たちの思考パターン(条件づけ)をいかにすれば変えられるか?

 

これは決して簡単なことではありません。心を律し、強い意欲を抱いて、賢明に努力する必要があります。これまで達成した人が少ないのも、おそらくはそのためです。ただ、難しいことではあっても、それは可能であるし、比較的短期間に達成することもできます。そして、その見返りとして得る報酬は、あなたの期待を裏切ることはないと断言します。なぜなら、わたし自信がそれを体験してきたし、同じ体験をした人を大勢知っているからです。つぎはあなたが体験する番です。

 

自分が望むだけの富を築くために必要な心のツールがすでに備わっている

あなたには、潜在意識という宝の泉があります。あなたがこれから新しい思考パターンを通じて働きかけていくのが、この潜在意識です。

 

あらゆる考えや計画、目標は、信念と期待を込めて思うことを繰り返すことで、潜在意識に植えつけることができます。

 

「あなたの言う潜在意識について、それを実験や観察することで証明できますか? あるいはそれを証明する術はあるのですか? また、そのための手法や方法論があるのであれば、それは誰でも活用できるのですか?」と質問されるかもしれません。

その質問に対する答えは、すべて「イエス」です。本書に書いてあるアイデアを読み、それを試し、経験すれば、自ずとその回答を見出すことができます。それは、とても大事なことです。人は、自分で発見することなしに心から信じることができないのですから。

 

お金持ちになるためのアイデアを繰り返し考えることで、あなたの中に眠る多くのものを発見することでしょう。それこそが本書を書いた目的でもあります。

 

まずは、お金に対する認識を変えることです。お金は従順なしもべであるとみなすようになれば、より多くのお金を手にすることができるようになります。あなたの物理的な限界を超えて、多くのことを成し遂げることができるようになります。ごく自然にお金のことを気持ちよく話せるようになってください。なぜなら、あなたは生まれながらにして豊なのです。

あなたには、自分が望むだけの富を築くために必要な心のツールがすでに備わっています。不足感や限界は、あなたの心にそれを抱くことで起こります。豊かさマインドは、元来そういう不足や限界を持ちません。すべての制限を取り除き、あなたの本来の稼ぐ力を認め、あなたが富を求めるならば、富もあなたを求めるものだということを理解してください。意識の扉を大きく開け放って、富を受け入れるのです。

 

目に見えない物を信じるとき、勝利と祝福は訪れる

さぁ、まずはゲーム感覚で大金持ちになった自分をイメージすることからはじめていきましょう。大金を使って何をしようかと考え、それを明確にビジュアル化してみるのです。

潜在意識は、現実に起こっていることと想像したものとの区別ができません。そのため、お金持ちになったイメージを繰り返していくと、豊かさマインドが育まれていきます。

すべてのことは、それが物理的に現実のものとなる前に、頭の中でイメージができている(現実になっている)ーこれは、すべてにあてはまる法則であることを覚えておいてください。

 

それから、人は誰もが自分とコミュニケーションをとっているものです。中には、実際に声に出して自分に語りかける人もいます。そこで、自分に語りかけるときには、裕福であることが気分がよいものであることを語りかけるようにしましょう。お金持ちになった自分を褒め、周りの人がそのことを称賛していることをイメージするのです。単なる遊びのように思うかもしれませんが、実はこれがあなたがすべきもっとも賢い行いなのです。

 

これからあなたは、目で確認できること以上のものが自分の内側に秘められている事実を知ることになります。自己を高めていくには、「人格の隠れた部分」を認識することが非常に大切です。といっても、あなたは自分の存在におけるもっともすばらしい部分を直接目にすることはできません。なぜならそれは物質的なものではないからです。あなたはやがて、自分が同時に三つの存在としてあることに気づくことになります。精神としての自分、知性としての自分、そして肉体としての自分です。

 

このことは、つぎの三つの世界があることを認識すれば理解できます。

 

①思考の世界=精神界(高いポテンシャルを持つ)

②概念の世界=知性界(中程度のポテンシャルを持つ)

③結果の世界=物質界(低いポテンシャルを持つ)

 

具体的にいえば、「お金は良いもの」「人を愛し、そのうえでお金を使う」「お金の奴隷ではなく、お金のマスターになる」という思考を選択します。そうすると、「莫大な富」とか「真の経済的成功」といった概念が生まれます。

概念は、意識して思考することではじめて生まれるものです。これこそが、人をして創造的な存在たる所以です。経済的に成功するという概念を心に抱けば、やがてその概念はあなたの人生に現実(結果)のこととして現れます。本書を読み進めていく中で、あなたはそれを確信することでしょう。

 

その前に、もう少し掘り下げておきましょう。物事を実現するにはポテンシャル(潜在力)の高いものから低いものへと展開することです。

 

 

一方、多くの人はつぎのパターンを踏んでいます。

 

 

もしかすると、あなたも過去にこういうパターンを踏んだことがあるかもしれません。ほとんどの人は、今後もこのパターンを続けていくことでしょう。つまり、これまでの人生における結果から思考し、それを概念として持つというパターンです。

 

例えば、預金残高がゼロになっていることを知る(結果)→お金がないという思い(思考)→自分は貧しい「貧困」(概念)を持つようになります。心に抱く概念は、未来に結果として現れます。それゆえに、望んでいないことが今後も繰り返し現実になってしまうのです。預金残高がゼロになるような状況が、今後も繰り返し起こり、それが悪循環になってしまいます。

現実に預金残高がゼロなのだから、それは事実ゼロだ。その現実を目にしながら、裕福な自分をイメージすることなど非現実的ではないか?-と思われるかもしれません。しかしながら、そうした発想こそが、いつまでも貧困から抜け出せなくしてしまっている元凶だということに気づくべきです。

 

現在の預金残高や収益、健康状態、暮らしぶり、会社での役職は、あなたの過去の思考が現実になったものです。未来の状況は、今これからあなたが何を思考するかによって決まります。もし、より良い結果を望むのであれば、今すぐにそのための考え方をすべきなのです。

わたしたちは、創造主からあらゆる望みを概念化できる能力を与えられて生まれてきました。その意味では、わたしたちは誰もが生まれながらにして豊かな存在です。そして、その豊かさは、わたしたちの思考の中にあるのです。

今起こっている状況・結果に自分の思考を従属させるのではなく、自ら思考を選択して概念を形成するようにしてください。

 

さて、これまでの説明から、誰もが犯してしまう「大いなる過ち」の過程を理解したのではないでしょうか。

 

アメリカの詩人エマーソンはそのエッセイ集の中で「妬みは無知にほかならない」と指摘しています。

他者が「達成」したことや、他者がもたらした「結果」を見てうらやましいと思うのは、まったく無意味なことです。彼らは、思考を意識的に選択して自分が望むことを心にイメージした結果、それが現実になっただけの話です。これは彼らにかぎったことではなく、誰もが戦時意識にアクセスすることができます。それは、もちろん、あなたにもできることです。

ゴッホは、すばらしい作品を描く理由を尋ねられたときに、つぎのように答えています。

「まずは絵を夢に見るんだ。後は、その夢の絵をキャンバスに描くだけさ」

つまり、彼は最初に心の中で絵を見て、それと同じものをキャンバスに再現していたというわけです。ということは、厳密にいえばゴッホの絵の「オリジナル」は存在せず、売り買いされてきたのはすべて模写ということになります。

わたしのお伝えしたことの意味が、どうやらご理解できたのではないでしょうか。

 

目に見えるもの、手で触れられるものを信じるのは、信じていることにはならない。目に見えないものを信じるとき、勝利と祝福は訪れる

真意を理解したうえで、ぜひともつぎの言葉を繰り返し声に出していただきたい。

わたしは成功している。わたしは裕福だ。お金は良いものだ

 

良い人生にはお金がかかる

お金のかからない別の生き方もあるが

それは良い人生ではない

 

 スペインの醸造家の言葉

 

そして、それが現実になっているときの心境で、自分が今何をしているのかをイメージしてください。裕福である自分の姿をビジュアル化し、それを実感します。そして、お金は使うものであり使われてはならないということ。人を愛してお金を使うことが大切であることを肝に銘じておきましょう。

 

お金と心の使い方について決して疑心暗鬼になることがないように心掛けてください。お金と自分のかかわりについて、心には、あなたにとって最高のすばらしいイメージだけを持つようにしてください。

error: Content is protected !!
タイトルとURLをコピーしました